Gutzwiller's trace fomulra

ちょいと来週の勉強会(& ゼミ合宿)で、Gutzwiller の跡公式について簡単に纏めて発表しようと思って、ぐぐってみたら、"モバイルSQUID 脳磁界計測装置の開発"というものが引っ掛かった。一般向けの解説文のため細かいところは不明だしざっと読んだだけだが、SNS 接合の部分にビリアードモデルを用いて、そこにGutzwiller のtrace formula を適用しているみたい。エネルギー準位を求めるために数値計算を行ったというわけではなく、半古典的な期待値の形式を求める部分に使っている。最期の主張の行き方にいろいろクエスチョンがあるのだが、“脳磁界計測”なんて単語が並ぶ解説文の中に跡公式を見つけるとは吃驚。「何の役に立つのだ?」と、皆に言われてウン十年。キャッチーなことを言いつつ、その実、どんどんマニアック化の一途を辿っていった半古典論がこのような応用面に使われる日(量子ドットとか一応あるけどさぁ)がくるとは。Gutzwiller も草葉の陰で泣いているだろう(ご存命だけど)。
しかし、このモデル一次元可積分系に見えるので、跡公式は適用不可能に見えるのだけど…。はて?