2006-01-01から1年間の記事一覧

村上文学WS

3月下旬に国際ワークショップ 「世界は村上春樹をどう読むか?」があったわけだが、ワークショップ自体にはいけなかったので、その後雑誌などに発表された関係文章などのメモ書き。 新潮 5月号 (2006) リチャード・パワーズ『ハルキ・ムラカミ−広域分散−自己…

陽気なギャングの日常と襲撃

『陽気なギャングの日常と襲撃』 伊坂幸太郎 著 (祥伝社 NON NOBEL)最近、ノリにノッテいる伊坂幸太郎の新刊(といっても出たのちょい前だけど)。前作『陽気なギャングが地球を回す』は綺麗に終っており、続編が出るとは思っていなかったので、嬉しい誤算で…

「正常さ」という病い

『「正常さ」という病い』 アルノ・グリューン著、馬場謙一+正路妙子 訳 (青土社絶版)安冨歩氏の『複雑さを生きる』という複雑系を用いて広範な事柄を分析しながらも、具体的な実効策までも示してしまっている恐るべき著作の中で、アルノ・グリューンにつ…

闘牛百科書店

に行こうとしたら、消えていた。web で検索したら、4月にもうなくなっていたらしい。それなりに利用したので、残念。

立喰師列伝

押井守『立喰師列伝』 劇場で観て置かねばならないということで、観に行った。渋谷シネクィント。小説『立喰師列伝』が出たときに、表紙の写真に業界著名人を使っていることに随分笑ったものだが、まさかそれをそのまま役者として映画を撮るとは思っていなか…

FATHER and SON

仕事帰りに渋谷に寄ったので、そのままユーロスペースへレイトショーを観に。ユーロスペースが移転してから実は初めて行ったのだが、昔あった雰囲気とそれほど変わっていなかった。劇場自体は少し広くなったのかな・・・。アレクサンドル・ソクーロフ『ファ…

V FOR VENDETTA

久しぶりに劇場に行って映画を観た。『 Vフォー・ヴェンデッタ 』アンディ&ラリー・ウォシャウスキー兄弟の脚本で、マトリックスと同様に革命賛美な映画。脚本自身はマトリックス以前に書かれていたそうなので、逆に言えば、マトリックスがこの作品の変奏…

オメガ

大学に入る前に数学基礎論の講義を一週間ほど受けたことがある。公理論的集合論からゲーデルの不完全性定理までを教えるもので、当然、僕の様な頭の出来では理解するなどということは出来ず、ただ眼前で繰り広げられる数学の豊穣さに魅入られただけである。…