アフガン零年

アフガン零年アフガニスタン/日本/アイルランド (2004)
監督・脚本・編集:セディク・バルマク

タリバンが町を占拠している中で、祖母・母・娘の女三人が糊口を凌いでいくために、娘を男装させて働きに出させる。町中の少年が宗教学校に召集されて、少女もそこに連れて行かされる。必死に隠しつづけるが男装していたことがバレ、そして…。
少女が切った髪を土に埋めるシーン、祖母の「虹」についての昔話(わざわざ二回も繰り返す)、何度もフラッシュバックさせる縄跳びをしている画。男装してでも生きていかなくてはならない絶望感がにじみ出ている。貧困の境遇にいる人々もタリバンも、誰も彼もが神の名を口にするのが印象に残った。
カメラマンの視点で物語が始まっていたので、ドキュメンタリーの要素を強めさせて、最期にメタフィクション的な扱いをするのかと思っていたら、ちょっと拍子抜けの決着のさせ方だった。逆に新鮮かな?