菊地成孔・大谷能生 東大ゼミ 即興その3

菊地ゼミ今年の最期であり即興の最終会とことで、大友良英先生を講師に迎えての講義。
来週頭に D 論提出を控えていて追い込みの時期の僕が講義に出ていていいのか、という根本的な問題はいつも通りにおいておく。というより、酒も読書も映画もやめているので、この授業しか楽しみがないのデス。

全部質疑応答。質問を読み上げて、それに対して三方が、含蓄あふれる漫才を繰り広げる、非常にリラックスしていてジョイフルな空間でした。

MEMO

  • 日本のフリージャズはイデオロギーで、セクトがあり闘争があった。
  • ヨーロッパのフリージャズの人達は喧嘩をよくするが、アメリカ人はあまりせずに、コミューンを作りたがる。
  • 即興は、個人主義だが、国家に縛られる。
  • フリージャズはイディオムに拘ったが、デレク・ベイリーはイディオムを排除していく方向でちょうど反転している。
  • 音量はパラメータであり、同じ音色でも音量が違うと異なった音として聴こえる。
  • 音楽で人が殺せるか?ギターで叩いて殺すのも、音楽の一つのアクションといってしまえばそれまでだが、聞かせてできるのは拷問まで。但し自殺誘発を起させることは可能かも。
  • 音楽の未来。大友さん→わからない。
  • 即興音楽を弾いている時は、映像は見えない。妄聴はある。楽器を使う人は妄聴を起すが、使わない人は出した音を観察するので、ないことが多い。
  • 完全な即興はない。
  • 即興に似たものは人生。
  • 演奏中に自我が揺らいだら、マゾに解釈して楽しむ(w
  • マゾが最強なのは歴史が証明している。
  • イディオムがなくなるとどんな音楽でも競演できる。
  • どうやってもイディオム化は回避できない。記憶と快感がある限り。
  • 長い間共演していると美しい友情が芽生える。危険な場所にいくと、友人が居ないと死ぬことになる。従って友情が生まれる。